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予防医学研究者・石川善樹と料理人・松嶋啓介が語り合う「食×テクノロジー」食で身体のポテンシャルを高めよう【後編】

予防医学研究者の石川善樹氏と、フランス政府より「芸術文化勲章」「農事功労賞」が授けられた料理人の松嶋啓介氏が、HEART CATCH代表の西村真里子氏をモデレーターに「食×テクノロジー」をテーマに語り合った。今回のセッションは全員をZoomでつなぎ、身体のポテンシャルが向上するための食事について、二人の熱いトークが繰り広げられた。その概要を紹介する。

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料理は化学。エンジニアに向いている!?

石川善樹氏

石川:料理の基本は化学なので、エンジニアに向いているかもしれません。例えば、福岡県糸島市でコーヒーグラインダーを設計・開発をしているダグラス・ウェバーさんもその一人。彼は元アップルの技術者。アップルの株価が1ドルだった最悪の時に入社して、iPhoneやiPadの開発を行うプロダクトデザインエンジニアだったんです。

そんな人が今、コーヒーグラインダーを作っているんです。きっかけはアップルにいたとき、コーヒーのマシンを開けて見たこと。最新のコーヒーマシンのような顔をしていたけど、中のテクノロジーはかなりのローテクを使っています。

そもそも、コーヒー豆は摘んだときは甘いのに、なぜ、コーヒーになると苦くなるんだと。最新のテクノロジーを使えば、もっと美味しいコーヒーができるのではと考え、コーヒーグラインダーの開発をするようになったんだそうです。

西村真里子氏

西村:コーヒー豆って、甘いんですね。

石川善樹氏

石川:現在、ダグラスさんはグラインダーの開発だけではなく、福岡でカマキリコーヒーという店も運営しています。ここのエスプレッソはブラックなのに甘いという、なぞのコーヒー体験ができるんですよ。

彼のかつての同僚は今やアップル社の役員なんだとか。「めちゃくちゃ給料ももらっているけど、みんな自分の人生で何をしたいのか、どういうことに時間を使って過ごすのかわかっていないので、幸せそうに見えない。

僕はラッキーなことに美味しいコーヒーを作るという人生の目的を見つけた。だから幸せだし、楽しい」と、先週会ったときにそう話してくれました。彼は日本語もペラペラなんですよ。

西村真里子氏

西村:なるほど。エンジニアとしての好奇心からモノを作り、豆本来の甘みを引き出すことができた例ですね。

松嶋啓介氏
松嶋:化学もそうだけど。こういう新しいモノづくりは、偶然の失敗から見つかるんですよね。失敗を1回見直してみるぐらい余裕があると、進化のカギが見つかると思います。エンジニアの人なら、誰もがそういう経験あるのではないでしょうか。

西村真里子氏

西村:面白いですね。私たちはつい、レシピ通りに作らないと失敗したと思いこんでしまいます。

松嶋啓介氏
松嶋:家庭はそれでいいんです。僕らのような立場の料理人は、失敗を失敗と捉えないぐらいじゃないと、新しいモノに出会えない。研究者もそうだと思いますけど、失敗は成功の元なので、失敗したと思わないことが大事です。

もちろん、お店で出す料理をしているときは、失敗はダメですけど、日々の生活の中でやっていることに対しては、そのぐらいのスタンスを持つことをお勧めします。そして、こういうことが起きた、ああいうことが起きたという失敗を報告したりします。

さらにはこうしたら面白いかもしれないといった、テクノロジーの裏付けを相談できるいろいろな研究者が周りにいると、より楽に新しいことを生み出せるようになると思います。

石川善樹氏

石川:松嶋さんのスペシャリテでもあるラタトゥイユは、昔ながらの素朴なレシピをイノベーションしたものなんですけど、ちゃんと習ったので、ものすごくうまく作れるようになりました。

そこで、次にペペロンチーノにトライしたんです。ペペロンチーノはニンニクと唐辛子というようにほとんど材料がありません。だけど、なんでこんなにまずいのかっていうぐらい、大失敗したんです。松嶋さん曰く、乳化という化学上のプロセスをやっていないからまずくなったんだと指摘されました。

松嶋啓介氏
松嶋:ペペロンチーノは動画にしていますので、作る方はぜひ、参考にしてください。

www.youtube.com

石川善樹氏

石川:ペペロンチーノは「絶望」がキーワードのパスタなんですよね。

西村真里子氏

西村:どういうことですか。

松嶋啓介氏
松嶋:最低、ニンニクとパスタと唐辛子とオリーブオイルがあれば俺たち生きていけるということから「絶望のパスタ」とイタリアでは呼ばれているんです。

石川善樹氏

石川:料理初心者の僕は、この動画を見て切り方や香りやうま味を出す調理法を学んで、作れるレシピを増やしています。

ダウナー系の料理でノーリバウンド・ダイエット

西村真里子氏

西村:時間をかけて丁寧に調理をすることが大事なんですね。ところでお二人はよく、アッパー系とダウナー系という言葉を使われています。アッパー系とダウナー系とは、どんな料理なんでしょう。

石川善樹氏

石川:昔、僕はどうして人は太るのかという問いと向き合っていたんです。太っている人の生活を見ると、よく食べている。しかも油と塩と砂糖にまみれたものを好んで食べている人が多いんですよ。たしかに油と塩と砂糖にまみれたものは美味い。

でも、本当に美味いものは油と塩と砂糖だけなのかと思ったのです。そこで脳科学の研究などを調べたところ、世の中には美味しいものには2種類あることがわかりました。一つは油・砂糖・塩という、とればとるほどもっと欲しくなるアッパー系。

もう一つは摂取することで深い満足感が得られるもの。例えば出汁がたっぷり効いた汁物は、それを飲むことで深い満足感と共に食が終えることができますよね。これがダウナー系です。太っている人は、味覚がアッパー系にまみれていることが多いんです。

その味覚をダウナー系、つまりうま味たっぷりなものに向くように替えることができれば、苦労せずにやせることができる。というのがぼくのダイエット研究の結論なんですよ。これは「ノーリバウンド・ダイエット(法研)」という本にまとめています。

味覚は2週間あれば切り替えられる

西村真里子氏

西村:自分の味覚がアッパー系だと思ったときに、ダウナー系の味覚にすぐに切り替えることができるのでしょうか。

石川善樹氏

石川:啓介さんと僕とで監修している料理キットがあるので、それを使うのがお勧めなんですけど…。

松嶋啓介氏
松嶋:食品宅配会社オイシックス(現オイシックス・ラ・大地)と共に「うまみダイエット研究所」を立ち上げ、そこでうま味を感じられる味覚変更プログラムを開発したんです。

それが「うまみダイエットキット」というミールキットです。2週間、朝と夜にそのミールキットで料理をして味覚をチェンジしていくというもの。うま味成分を感じやすいメニューになっており、朝は3~5分、夜は15~20分で作れるようなセットになっています。

石川善樹氏

石川:そのプログラムを開始する前に実験したんですよ。理屈としては味覚を変えればいいということはわかるが、実際、そんなことが可能なのか疑いもあったので。

松嶋啓介氏
松嶋:自分たちで言っときながら、まったく自信がなかったからね。

石川善樹氏

石川:世の中に出すからには責任が伴うので、一番厳しい条件となる年末の12月に実験したんですよ。12月に2週間、試してもらいました。そしてプログラムの開始前後で味覚が本当に変わったのか、調査をしました。

すると実験後、かなりの人がうま味を敏感に感じられるようになっていました。さらに変化した味覚がどのくらい持続するのか興味もあったので、年始にもう一度、調査をしたんです。するとオイシックスの担当者に「これは本当のデータですよね!?」と思わず聞き返すぐらい、驚くほどの成果が出たんです。

西村真里子氏

西村:味覚が変化したポイントは何だったのでしょう。

石川善樹氏

石川:うま味たっぷりの料理を2週間、食べたことです。コンビニ食や外食はどうしても油と砂糖と塩が多く含まれていますから。

西村真里子氏

西村:なるほど、2週間でアッパー系の舌がどんどんダウナー系になっていき、うま味が感じられるようになるということですね。

松嶋啓介氏
松嶋:そうです。舌の上の細胞が増えていくので、味蕾が増えるんです。だからうま味を感知する能力が身に付く。1週間で味覚を替え、残りの1週間はその味覚に慣らすための期間です。

石川善樹氏

石川:味覚を変えられるという確信が持てたのは、東北大学の口腔内科の笹野先生の研究があったからです。歳を取ると薬を飲む副作用で口が渇くんですよね。

唾液中にはグルタミン酸といううま味成分が含まれているので、唾液が出なくなると、身体が作り出しているうま味がとられるので、より味が濃いものがほしくなるんです。

それはドライマウスという味覚障害が起きているからです。笹野先生は世界で初めて、どれだけ年を重ねても2週間で味覚を変えられることを証明した人なんです。

これはダイエットにも使えるはずだと思い、笹野先生とコラボして実験をしました。

西村真里子氏

西村:年齢が高い方であっても食生活を変えると味蕾が増え、ちゃんと本来のうまみが味わえるような舌になるということですね。

松嶋啓介氏
松嶋:例えば、彼氏彼女ができると味覚が変わりますよね。そう考えると、1週間、2週間、意識向けるだけで味覚を変えることは、そう難しいものではないんです。

ただ、何が難しいかというと、ついつい自分の趣味嗜好だけでものを作ろうとすることなんです。人間は美味しいものを食べたいという欲求がありますからね。

つまり自分の意思だけだと、味覚が偏ってしまう。そこでお勧めなのは、僕の動画などを見て、他人のレシピ通りに作ること。そうすると、いろんな味覚に出会える機会になる。

特に僕は、ほぼ塩も糖分も加えていないレシピをアップしています。実際に作って食べてみて「あっ、なるほどな」というのを少しずつ繰り返していくことで、ダウナー系の舌に変えることができます。

世の中にはカロリー計算や栄養素の話など、いろいろありますが、これだけやってきても、病気が出るということは、何かダメな部分があるということ。そのダメな部分とは、うま味成分を上手に使いきれていないことだと思うんです。

現代病は近代社会から。近代社会になってから、つまり塩や糖が生成できるようになったからです。それらをできるだけ使わない食生活にすると、生活習慣の改善につながると思います。

西村真里子氏

西村:ニューヨークの友達が自宅で仕事をするようになって、3週間で6キロ太ったと言っていました。そういうことを防ぐためのヒントを、今日は教えてもらったと思います。

【Q&A】視聴者から寄せられた質問を紹介

ここで前半のトークセッションは終了。5分間の休憩を挟み、トークセッション2「視聴者からの質問にお答えします!」が始まりました。松嶋さんは日本酒を持参!

西村真里子氏

西村:日本酒ですか?

松嶋啓介氏
松嶋:高知県土佐郡土佐町の蔵本、土佐酒造の「桂月」というお酒です。土佐酒造の社長の松本さんは東京工業大学出身のITエンジニア。親戚の蔵本を引き継いで、テクノロジーを使いながら日本酒を作っているんです。

僕は日本酒を愛し育て、広く世界に伝えていくための「酒サムライ」のメンバーとして、桂月拡販には関わっています。桂月は日本でも売れていますが、海外でめちゃくちゃ売れているんです。酒造りは化学でさらに進化できるんです。

西村真里子氏

西村:元アップルの人もそうだし、土佐酒造の社長さんは元ソフトウェア会社の社長。面白いですね。

松嶋啓介氏
松嶋:杜氏がいない獺祭はまさしくテクノロジーが生み出したお酒です。やはりエンジニアと食は相性がいいんですよ。

西村真里子氏

西村:松嶋さんはウエルカムですが、他のシェフや料理人の方は、テクノロジーを使ったお酒をどう思っていらっしゃるのでしょう。

松嶋啓介氏
松嶋:何をテクノロジーというかですよ。包丁も火もテクノロジーなんですから。自分が知識のない分野のテクノロジーが入ってくることに対しては嫌がることはあるかもしれないけど、そこは捉え方だと思います。

西村真里子氏

西村:石川さんもそろったので、質問タイムに入ります。

Q.お二人に質問です。シェフ・ワトソンでチャレンジされていた文脈の延長で、AIあるいは最先端テクノロジーが食を変えていく可能性についてどう考えているのでしょう。

松嶋啓介氏
松嶋:さっきも少し話しましたが、「Food Galaxy」を使って、善樹と研究をやっています。

西村真里子氏

西村この論文のことでしょうか。説明をお願いします。

石川善樹氏

石川:これはちょっと前に出した論文ですね。名前を見るとわかりますが、僕のほかに松嶋さんやヴァーシュニー、そのほかにも栄養士やコンピュータサイエンティストが参加しています。

食で解かないといけない問題は大局で見ると2つ。一つは人生100年だとして、10万回にも上る食事をいかに豊かなものにするかという10万回の食事問題です。

世の中に存在するレシピは10万ではきかないほどあるので、毎回、異なる食事をすることもできますし、朝は毎日納豆と味噌汁にするという人もいます。そしてもう一つの問題が、個人の味覚を特定するという問題です。

西村真里子氏

西村:それは好みということですか。

石川善樹氏

石川:好みです。先の2つの問題を解くのが、Food Galaxyです。やっていることはシンプルで、まずその人の味覚の現在地を特定して、食という広大な宇宙から地域のスタイルに合ったレシピに変換できるというシステムです。

例えば、Figure4は丸い円上に国名が書いてあると思うのですが、それはその国の料理スタイルで分布したものです。日本と韓国はすごく料理スタイルは近い。この1つ一つの点がレシピなんです。

ちなみに、この図式化はドラゴンボールからヒントを得ました(笑)。僕たちのシステムに過去1週間、自分の食べたものを入れると、現在地点がわかります。遠くに行きたい人は遠くの地域のレシピ、今の味覚に近しい料理を食べたければ、レシピが提案されます。こうすることでまったく飽きることなく10万回の食事が満喫できるようになります。

西村真里子氏

西村:自分の味覚がどこにプロットされるのかなど、試すことはできるのですか。

石川善樹氏

石川:趣味でやっているので、ビジネス化はしようと全く思っていません。使いたい企業は使ってよくて、実際、いくつかの企業で使っています。

西村真里子氏

西村:このシステムを使って新しいビジネスを始めてもよいと。

石川善樹氏

石川:めちゃくちゃ儲かったら、ぜひ、ぼくらに寄付してください(笑)

Q.うま味調味料(味の素)を使っても良いのでしょうか。

松嶋啓介氏
松嶋:味の素はグルタミン酸ナトリウム。たしかに時短になりますが、ナトリウムが入っているので、味が濃くなっている要因にもなっている。だから本質を知って使うことが大事です。いいか悪いかというと、悪くないし、いいかというと良すぎるわけでもありません。

石川善樹氏

石川:グルタミン酸ナトリウムなどのうま味は、基本的にいろんな味のブースターなので、塩でもより塩を感じられるようにしてくれるんです。例えば、日清がカップヌードルの塩分を減らすと宣言したけど、その代わりに入れたのがうま味です。

それで全体の味を底上げすることで、塩分を減らすことができた。今まで通りの調理に味の素を足すと、美味しすぎて食べる量が増える可能性もあります。だから、使い方次第です。

西村真里子氏

西村:松嶋さんは腸とか内臓が喜ぶかどうかを意識して、料理を作るとおっしゃっていました。どうすれば松嶋さんのように意識を向けられるのでしょうか。

松嶋啓介氏
松嶋:病気になって一度、病院に入院すると、今までの食事がどんなに味が濃かったのか気づくと思います。

西村真里子氏

西村:ファスティングでリセットすることでも良いですよね。

松嶋啓介氏
松嶋:ファスティングもまさしくそう。朝食は英語でブレックファーストですが、これはファスティング・オブ・ブレイク、寝ている間は断食して、目覚めたときに食べる食事という意味なんです。

朝は味覚が研ぎ澄まされているからこそ、味の薄いものを食べて、その素材の味の良さを目覚めとともに感じることが大事です。日々の生活で意識するなら朝がよい。

朝にアメリカンチックなパワーブレックファーストを食べると、アッパー系なので1日中、やる気は出るのですが、それは朝からエナジードリンクを飲むようなもの。身体には良くありません。

朝は緩やかに、血糖値が上がっていくフルーツのような糖質で朝を迎える方が良い。パワーブレックファーストはたまには良いですが、毎日、そういう食生活では問題です。

Q.コロナウイルスによって、食の領域にどのような変化が起きると思いますか。

松嶋啓介氏
松嶋:みんな「これを食べれば良い」というような答えを探しているかもしれませんが、そういうことじゃない。日々の生活習慣自体を見直して、食を中心に置き換えた生活習慣に変えることです。朝も昼も夜も、席に座って、食事だけに向き合って生活することが大事だと思います。

西村真里子氏

西村:食だけではなくて、生活そのものを見直すということですね。

Q.デジタルトランスフォーメーション(DX)は食の分野にどのように進み、浸透していきますか。またはDXをどのように見ていますか。

松嶋啓介氏
松嶋:Zoomなどのビデオコミュニケーションツールを使って、料理教室ができるようになったのが、面白いことですよね。

西村真里子氏

西村:今はフランスにいてもできますからね。Zoomで料理教室を開催する予定なんですか。

松嶋啓介氏
松嶋:その予定です。

石川善樹氏

石川:リアルな会議だと、中心が作られて1対nになりやすいんです。一方、デジタルだとn対nになる。Zoomで会議などをすると、一人ひとりが公平になる。

デジタルになればなるほど、中心がなくなり中空になるイメージがある。最近、中心を作らずにみんなで何かを作り上げていくことが、DXの一つの流れとしてあると思います。

Q.アッパー系とダウナー系は何かの用語ですか?

石川善樹氏

石川:東京大学の脳科学の先生が使われていた用語です。人間にとっての快楽はアッパー系とダウナー系の2種類があると。専門用語なのか、その先生が作った用語なのかは不勉強で調べていません。

Q.善玉菌を増やす、お勧め料理があれば教えてください。

松嶋啓介氏
松嶋:豆ですね。豆は植物繊維が多いので。日本食なら納豆。その他の豆料理がお勧めです。

Q.フランスの思想と日本の思想の共通点および差異について教えてください。

松嶋啓介氏
松嶋:日本はプロセスを大事にするけど、フランスはプロセスを気にせず、結果が出れば良しとします。料理でも作り方よりも最終的な味を大事にします。料理の世界では、プロセスを守った結果できた味か、作りたい味を解っていてそれに合わせていく作り方かという違いを感じます。

Q.素人が美味しい料理を作るなら、食材、道具、調理法、どれに投資するのが一番効率がよいのでしょうか。

松嶋啓介氏
松嶋:時間です。自分の時間を料理に投資できるかどうか。それ以外にないです。

石川善樹氏

石川:時間ですね。弱火でゆっくり火を入れることです。今のコンロは弱火が弱火ではなく、中火ぐらいなんです。複数口のコンロだと、本当の弱火になるコンロにかけて、時間を使ってゆっくり火を入れると、美味しい料理ができます。

西村真里子氏

西村:道具や食材よりも、時間をかけることに注意してみることが大切だと。

松嶋啓介氏
松嶋:料理する時間を持つこと自体が素晴らしいことです。それが病気だけではなく人間関係など、いろいろな問題の予防につながります。例えば「8時間煮込みました」「一晩マリネしました」とか言われると、素直にすごいと思いますよね。

西村真里子氏

西村:これを機会に、ぜひみなさんも時間をかけて料理をしてみてください。健康になると、モチベーションも上がるのではないでしょうか。松嶋さん、石川さん、ありがとうございました。

予防医学研究者・石川善樹と料理人・松嶋啓介が語り合う「食×テクノロジー」食で身体のポテンシャルを高めよう【前編】