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池澤あやかさんが語るエンジニアの醍醐味──企画から実装まで一貫して関われることが楽しい

ソフトウェアエンジニアとして働く傍ら、ITテクノロジーにも詳しいタレントとして活躍する池澤あやかさん。これまで携わってきたプロジェクトの数々を紹介するとともに、池澤さんが考える「エンジニアとしての働き方・生き方」について語ってもらった。

池澤 あやかさん

Profile

池澤 あやかさん

1991年生まれ。慶應義塾大学SFC環境情報学部で、インタラクションデザインを専攻。第6回東宝シンデレラオーディション審査員特別賞受賞。情報番組をはじめとするTV番組への出演やIT系メディアへの寄稿を行う一方、フリーランスのソフトウェアアエンジニアとしてアプリケーションの開発に携わる。

面白そうなアイデアは実装するハードルが高い

以前、よくWebメディアでの連載などで、ジョークガジェットやジョークアプリケーションを作っていました。その中のひとつの企画に、スクロールした距離でマラソンする「スクロールマラソン」というジョークアプリケーションがあります。

スマートフォンやタブレットなど、様々なデバイスに囲まれて暮らす現代人は、足で歩くよりも、もっと長い距離を指でスクロールしているんじゃないかという素朴な疑問がきっかけで作ってみました。

今日のスクロール距離は何mだとか、一生に何kmぐらいスクロールするものなのかとか、スクロール距離をマラソンにたとえたら、いまどのぐらい走ったことになるのかとか。Chromeのエクステンションなら手っ取り早く実装できそうなので、これでトライしてみることにしました。

試行錯誤しながらなんとかできたんですが、パソコンだけでは思ったほどスクロールしていないってことがわかりました。約5日で0.5kmしか進まず。42.195kmスクロールするには単純計算で約422日必要でした(笑)。

池澤 あやかさん

アイデアを考えている時は面白いんですが、実現可能性や有効性を度外視しがちです。ただ、これぐらいできるだろうとかこれくらいの結果になるだろうとか想定していても、結果は振るわなかったりする。

なにごともそうだと思うのですが、アイディアから実装までは試行錯誤の繰り返しで、思い通りには進まない。また、こうしたものを生業にしていると、試行錯誤もしなきゃいけないし、コラム原稿の締切もあるしで、かなり辛いものがありました。しかも、作ってみたはいいけど、結局何の役に立つか分からないものが出来上がるというむなしさもあったりして(笑)。

「ドラの鳴る目覚まし時計」を作ってわかったこと

大変だった企画はほかにもいろいろあります。例えば、時計のアラームが鳴ったらドラが鳴る目覚まし時計のプロジェクト。ピピピぐらいのアラームでは起きられない人のために、「バーン!」とドラを鳴らそうというものです。

池澤 あやかさん

▲池澤あやかさんが作った「ドラの鳴る目覚まし時計」

目覚まし時計の回路をちょっと改造してピピピとアラームが鳴ったらが出たら、サーボモーターがキュッキュッキュッて動いて、バチを動かし、ドラを鳴らすという目論見。目覚まし時計を分解して、どの部分がどう電圧が変化するかを調べて、回路やプログラムを作りました。

このプロジェクトでは百均で買った目覚まし時計を分解していたのですが、すごく壊れやすくて復元するのが結構難しいんですよね。そういう予期せぬ苦労がありました。一応できたのですが、あまりにうるさすぎたので、今は使ってはいません(笑)。

池澤 あやかさん

そんなくだらないものを作るたびに、アイデアを出すのは気楽だけど実装する方は気楽じゃないなと実感します。でも、企画だけ出して、後はエンジニアにお任せでは、お気軽すぎて楽しくない。企画から実装まで一貫してやることは苦しいけど、エンジニアの醍醐味だと考えています。

tsumugでのプロジェクトはプロジェクトリーダーがいて、私はまだまだ下っ端のソフトウェアエンジニアとして働いています。かなり大きなプロジェクトなので、プロジェクトのリリースまで時間がかなりかかっていますが、はやくリリースしてさまざまな方に使っていただきたい。今はそこに向かって一生懸命頑張りたいなと思っています。

組織に縛られず、組織の力を利用する生き方

人の働き方というのはさまざまで、私が会社員の方に憧れるのとは逆に、会社員の方が私のようなフリーランサーに憧れることもあると思います。それはきっと組織に縛られない生き方をしているように見えるからだと思います。

たしかに、人と組織との関係でいえば、人は組織に縛られない方がいいに決まっています。そもそも縛られるという表現がよくない。主体的じゃないし、縛られるという意識を持っているぐらいだったら、会社を辞めたほうがいいかもしれません。

逆に、「会社を利用する」という考え方をしたらいいじゃないかと思うんです。「その会社には自分が成長できる環境がある」「だから利用してやるんだ」、そういう意識ですね。

池澤 あやかさん

私も、この先会社に就職することがあるかもしれませんが、その時はおそらくキャリアアップのためにとか、技術を吸収するためにとか、会社を利用するという考えで臨むと思うんですよね。

もともとエンジニア的なスキルを身に付けようと思ったきっかけも、パソコン1台で仕事できるスキルがあれば、スケジュールが不安定なタレント業という仕事の合間にもできると考えたから。旅行しながらできるかもしれないし、それっていいよねみたいな、下心があったからなんです。欲がないと何事も成長はないので、これはこれでよかったんじゃないかと思います(笑)。

私はいま28歳。30歳まであと2年ですね。20代はわりとフワフワといろいろなことをやっていました。そろそろ、自分に足りない知識も見えてきたので、それを拡充させながら、30代は自分の専門性を確立したいという思いが強くあります。

今はtsumugでAPIの開発をしているので、API開発をもう少し勉強していこうかなと思っています。そういうスキルを磨くにはtsumugは一人きりのフリーランスよりはずっと良い環境だと思っています。

私自身がまだ下っ端エンジニアではありますが、テクノロジーの力で多くの人に役立つサービスが増えてほしいと思っているので、20代、30代のエンジニアの皆さんにはぜひ頑張ってほしいです。一緒に頑張りましょう。

池澤 あやかさん